陰鬱な木曜日

今日の薬局は、混み混み。
んでも、基本予定調和的だったのだけど。

３時半頃、約一ヶ月半ぶりに、広域の某患者の処方箋がＦＡＸされてきてからは、バタバタ。

というのも、ウチでは許可をとってない麻薬が出ていたので。
広域の門前の支店に、調剤をお願いして。
んでも、結構距離があるので、患者さんにそこまで行ってくれというには忍びなく。
終業後、御家族が持参した処方箋を。
私が支店に持っていって、薬を受け取り、御宅へお届けするコトに。

で……。
お届けしたら、最初奥様が出てらして、薬についてお話してたんだけど。
そのうち、患者さん本人が奥から玄関先に、出ていらっしゃって。

その人は、４～５年ほど、ウチの薬局にお見えになってらしたのだが。
ここ数ヶ月程は、さすがに痩せたけど。
それまでは、体格もよく、薬の副作用もほとんどなく。
どこに病魔がいるのか、様子からは想像もできないほどの、壮健ぶりだったのに……。

その……もう、数分もそこに立っていられない姿に、正直、言葉がなかった。

で、直接、説明して、いろいろお話もした後。
「もう、死ぬだけだ……」と、ポツンと言うので。
なんと言葉をかけたらいいのか、わからなかったけれど。

「御主人、ずっと頑張って、お薬をのまれてましたよね」
「うん……」

「御主人の底力は、わたくし、知っておりますから」

と、言うと、ちょっと笑顔が出て。
「……底力、かぁ……」と。
「ですから、お気をおとしになりませんよう」
そう言って、おいとましたけど。
「いろいろ、お世話になりました」
と、座ったまま、頭を下げられている姿を背にして、玄関のドアを閉めた時。

不甲斐なくも、ＭＰが完全にゼロになってしまったのを、感じた。

で……それから、自宅へ戻って。
今、９時なので、今夜も緊急携帯は平和ということで。

実は、ついさっき、新ＰＣが届いたんですが。
箱を開けて、出して。



んで。



蓋を開けて写真を撮ったら、もう、限界を感じたので。

ホントウは、もっと弄りたいんだけど。
今夜は、もう、寝ます……。

コメント 2

最後の一言の場面は、何も言えないですね。
しかし、終業後にご自宅にお薬をお届けするとなると、薬剤師の自分と一般女性の自分との心のスイッチの切替が難しいでしょうね。
by ちょんまげ侍金四郎 (2012-09-07 07:57) 

ちょんまげ侍金四郎さん、nice＆コメントありがとうございます。

いずれこの日がくるのは、予想していたのですが。
実際にそうなると。
最後に残ったのは、なんともいえない無力感だったようにも思います。

もう、私が、あの患者さんにしてあげられることは、何もなくなりました。
by ミィシャ (2012-09-07 18:19)