マイルストーン

朝、４年９ヶ月使っていたデジカメが、突然壊れた。

椿の写真を撮っていたら、何もしていないのに真っ暗になってしまい。
その後、慌てて、カメラの中の写真をＰＣに救出した直後、起動もままならなくなって。
そのまま、逝ってしまったようだ。

２００７年の３月下旬。
今、勤めている薬局を退社して、次の会社に勤める間の、わずかなインターバルに。
母と金沢旅行に行くことになり、急遽購入したデジカメだった。

カメラの中には、楽しかった母との能登や金沢の思い出が詰め込まれていて。
それは、まるでつい先ごろのように。
PCに落とした画像を見ながら、私は、４年９ヶ月の年月を思わずにはいられなかった。

その後。

２ヶ月で、転職先の薬局を辞めて、また、以前の会社のもといた支店（つまり今の店）にもどり。

そのたった２ヶ月後の、２００７年８月２日。

母は、突然、椿の花が落ちるように、逝ってしまった。

それからの出来事は、ほぼ、このグログに綴ってあるが。
それらを、事あるごとに見つめ、記録してくれたのが、この壊れたデジカメであったのだ。

これほど、過酷な日々を過ごしたことは、人生で初めてだった。
そんな中、それでも生き続け、次第に光を見出し、そして今に至った道程を、まだ冷静に振り返るまでには私はなっていないが……。

それでも、そっとデジカメに触れると、母と行ったあの金沢の楽しかった時が、昨日のことのように蘇る。
これが、最後の飛行機の旅になるとは思いもせず。
あの頃は、こんな時が、ずっと続くと思っていたのに……。

ご苦労さま……。

と、言って、このデジカメはもう使えないけど、しばらくとっておこうかと、机の横の棚に置いた。

ただ。

逝ったデジカメを見つめながら、これは、これから何か、新しい道が始まるのではないか、と。
そんな、根拠の無い予感のようなものを、感じたりするのは。
もしかしたら、もうすぐクリスマスなのも、関係あるのかもしれない。

コメント 2

>これから何か、新しい道が始まる
きっとそうですよ！
by ちょんまげ侍金四郎 (2011-12-24 07:59) 

ちょんまげ侍金四郎さん、nice&コメントありがとうございます。

本当に、何かしら新しい道が始まったらいいなぁ～、と。
思ってるんですけど。
これがなかなか。
しなきゃならない雑務に追われて、もうすぐ年が暮れようとしてますです。
（TT)
by ミィシャ (2011-12-24 13:22)